運用の昇華

開発現場の想定外

基幹システムの開発現場では、最初に想定した仕様とは異なる業務フローが後から発覚することが多い。

マネジメントの試金石

後から発覚した業務フローは、すでに構築が進んでいるシステムに組み込むことが難しいため、どのように対応するかがプロジェクトマネージャーの腕の見せ所である。

プロジェクトの舵取り

プロジェクトマネージャーとは何かと問われたときに、一言で言い表すならば、不測の事態にどのように対応できるか、ということではないかと考える。プロジェクトが何の問題もなく、完遂できることは少ない。したがって、イレギュラーケースが発生した時にどのような手立てを打てるか、迅速に行動できるかがプロジェクトマネージャーのレベルとなる。

パートナーシップの重要性

プロジェクトマネージャーがシステムの完成しか考えていなければ、途中から発覚した仕様は「運用でカバーせよ」とユーザー側に責任を押し付けてしまうことがある。しかし、より良いシステムを目指す、パートナーとしてであればこの回答は好ましくない。

まとめ

どのような事象がきっかけで、途中で使用漏れが発覚したのか、プロジェクトの進行状況を見ながら、ひも解くことが重要である。運用でカバーというユーザー側だけにだけ負担をさせるのではなく、運用をカバーするようなシステムを構築できるのが理想である。

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QCDの死角

失敗の正体

システムの失敗は見えないことがある。ブラックボックスであるがゆえに隠せてしまうからである。失敗かどうかの線引きができないところがシステム構築プロジェクトの難しいところである。

エンジニアの真実

もしかしたら、エンジニアが都合の悪いことは隠していることがあるかもしれない。しかし、決めつけてしまうとエンジニアはへそを曲げてしまう可能性がある。隠しているつもりはなくても隠れていることもある。

成功の境界

失敗の線引きは、納期が遅れることであろうか。バグが多いということであろうか。実は、状況によって一概に言えないのである。QCDという言葉があるが、品質と費用と納期のバランスを上手にとったとしても成功か失敗か、すぐにはわからないのがシステムという無形物である。

コスパの本質

コスパという言葉があるが、かけるコストに対して、どれだけのパフォーマンスが出せるかが問題となる。システム開発では、コストからやりたいことを計算するのではなく、やりたいことを明確にしたうえで、コスト内でリッチ度合いを調節することが重要である。

まとめ

システム開発においては、失敗が見えにくいため、失敗しないように見えるのかもしれない。失敗しないことは、成功であるということでもない。時間が経つにつれて失敗を感じることもあり得るのである。

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なぜベトナムはERPシステム開発に向いているか

ベトナムは、ERPシステムの開発を行うのに適した場所と言えます。特に、日本企業が自社の生産拠点や流通拠点をベトナムに持っている場合や、ERPシステムが過去に作成したwebベースのものである場合は特に向いています。ここでは、その理由について解説します。


ベトナムの市場理解と製造業との親和性

ERPは業務に直結したシステムであるため、業務理解と市場の理解が欠かせません。ベトナムを生産拠点にしていたり、ベトナム市場に製品を販売している日本企業は多いため、そのような日本企業はベトナムの物流や製造現場に慣れているからです。ベトナムの市場理解と製造業との連携により、ERPシステムの在庫管理など、製造業に特化した機能を効果的に開発することができます。これにより、生産管理や物流効率の向上を実現し、ビジネスの競争力を強化することができるでしょう。

ベトナムにおける既存の知識と日本語通訳者の能力

トナム人の日本語通訳者の能力も向上しており、生産や流通に関わる日本語も習得しています。これにより、ERPシステム開発プロジェクトの効率性が向上し、品質の高い成果物を生み出すことができます。

ベトナム国内には、日本企業の製造や流通、決済に関する知識が蓄積されています。日本企業の進出が主に製造業から始まったため、ベトナムではこれまでに日本独自の慣習や用語についての理解が深まってきました。このような環境下でERPシステムを開発することで、ベトナムとの意思疎通がスムーズに行われ、開発段階での要件の理解に対しての円滑なコミュニケーションが可能です。ベ

ベトナムのオフショア開発の特質と既存システムの改善

ベトナムのソフトウェア業界は、オフショア開発からスタートし、成熟した実装能力を持っています。しかし、そのような経緯のために上流工程については苦手です。要件定義や仕様作成の段階からベトナムに丸投げしてしまうのはあまり良いこととは言えません。その部分は日本側で行い、実装段階をベトナムで行なうのが良いでしょう。

特に20年前からのWebベースのERPシステムのリプレースや改善をする場合は、ベトナムは適切な場所と言えます。過去に作成された既存のシステムは現在の技術やセキュリティ基準に合致していない場合があります。しかし、ベトナムの開発者が現代的な技術を使ってUIやUXの改善に取り組むことで、既存システムの現代化やセキュリティの強化が可能です。 具体的には、DBはそのままにして、古い技術で作られているフロントエンド部分をリプレースすると言ったプロジェクトが良いでしょう。

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技術的負債の返済方法

負債の本質

技術的負債には、設計負債やコード負債がある。金銭的な負債であれば借入金やマイナスの表記で数字化できるのだが、技術的負債においては数字化できないことがとても難しい点である。経営に関するほとんどのことは定量化や定性化が可能だが、たとえば企業創業者の発想する「野生の勘」を直接的に数字化できないように技術的負債も一筋縄では見える化しない。

設計時の対策

技術的負債の中でもコード負債については、システム開発の現場からよく発想されるリファクタリングや再構築などを行うことで比較的わかりやすい返済方法となる。知らない人が作ったプログラムや古くなったプログラムのバージョンなど、リスクを表現し対応することができる。何よりも最初の企画設計段階で負債が積みあがりにくい仕組みを考えることが大切である。

高負担な設計

技術的負債の中でも利息の高い負債が設計負債である。単体機能における設計であれば、モジュールごとの再設計によって返済が可能である。しかし、プログラムは複数のモジュールが絡まり合っていることがほとんどなので、複雑なオペになってしまう。また、稼働中のシステムにわざわざ再設計したプログラムを導入するリスクに対して、得れるメリットも少ないので見過ごされがちである。設計能力は例えば、紙というオブジェクトのメソッド(振る舞い)とプロパティ(保持する情報)を聞いて正しい答えが帰ってくれば多少安心であろう。紙の振る舞いは燃えるであり保持する情報は面積などがある。

根本的解決

しかし、技術的負債はこのように目に見えやすい設計負債やコード負債が致命的になることは少なく、やはりその上層でどのような指針に基づいてシステム運用がなされてきたか、また長期視点で一貫したメンテナンスを行うことが必要である。システムの維持には保守費用や運用費用を払っていることが多いと思うが、これだけでは将来の負債を減らしていくことはできない。やはり、鳥の目を持つITコンサルタントやITアナリストなどの役割を持つメンバーが必要である。

まとめ

ITコンサルタントやアナリストは、すぐに利益も生まない、経費を削減するわけでもないといったコストセンターとしてのポジションなので、あまり起用していない中小企業も多いようである。投資に対する効果が見えにくいのは、料理でいう香辛料と同じなのかもしれない。その少しの投資が未来を大きく変えることになる。IT技術は日進月歩で発展するからである。

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